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日本家族再生センター

体験談

誕生日に「死ね」と言われて

投稿日:

ぱぴ子

幼少より母親のコントロールに悩み、家を出たいと思ったのが4歳。このままでは死んでしまうと思って包丁を向けたのが6歳ごろだったでしょうか。しかし、長時間にわたる正座の強制や、玄関ドアに向かって投げ飛ばされるなど、幼い子供が親にかなう訳もなく、徐々に心が死んでゆき、10代になると、家庭内では自室に引きこもるようになりました。そのような子供の態度が母親にはストレスだったのでしょう、徐々にヒステリーは増していき、急に部屋に突入しては怒鳴るなど、恐怖を覚える場面が増え、そのうち、自室のドアの内側に棚などでバリケードを作るようになりました。

こうした状況について、「家庭の恥」だと思い誰にも話せませんでした。ただ、その頃に付き合っていた彼氏が福祉や心理に詳しかったこともあって、恐る恐る打ち明けると、「それは虐待だ」「何を言われたのか書いておいた方がいい」と言われます。虐待なんて遠い世界の話で、自分が当事者だとは全く思っていなかったので、雷を打たれたような気持ちになりました。そして、彼のアドバイス通りに、母親の発言を記録し始めると、それに気づいた母親はついに逆上し、私の誕生日に「死ね」と叫びました。すると、心の中で何かがパチンと弾けて、数日後、彼に手を引かれて、持てるだけの荷物とわずかな所持金を持って家を脱出、彼の友人の家の屋根裏で段ボール家具を作って暮らし始めます。

彼のおかげもあり何とか日々を過ごし、無事に就職。経済的にも安定してきて、そのままその彼と結婚。めでたしめでたし…と思ったのも束の間、今度は彼からのモラハラが始まりました。不倫も何度となくありました。しかし、福祉職に就いた彼の、その“専門性”を生かした巧みな「自己肯定感とは何か」の説明に、「おかしい」とどこかで思いながらも、「言うことを聞かなければ」という気持ちになってしまいました。

ですが、そんな彼が児童支援の福祉職と不倫し始めたことで、再び、私の中で何かがバチンと弾けました。普段、キレイゴトを言っているのに、やっていることが違う。もう別れたい。でも、帰る場所がない。パニックを起こした私は、初めて心理支援を頼ります。

切羽詰まって受けた支援でしたが、ピンと来ませんでした。「頑張りましたね」と言われても、心は晴れないし状況は変わらない。「どうしたいのか決めるのはあなた」と言われても、それが分からないから困っている。挙句、「妻は夫を転がさないと」なんていうカウンセラーまでいて、ぼったくられている気持ちになりました。

そこで、今度は女性支援に行くと、「警察に行ってください」というたらい回しの対応や、「早く離婚しましょう」という結論ありきの誘導にあい、不信感を覚えました。何より、原因は夫である、という決めつけがアンフェアに思えてなりませんでした。私自身にも依存を起こしていた原因があるのであり(直視したくないけれど)、それをどうにかしたい、とも考えていたからです。

そんな中で出会ったのが、味沢さんです。最初のカウンセリングで泣きながらなんとか状況を説明すると、「カオスが好き」と言われたのをよく覚えています。それまで、しんどいしんどい…と思っていたのに、「あれ?しんどいってなんだっけ?」と現実が倒錯して、ちょっと笑ってしまい、そんな自分に驚きました。

その後に参加したワークも衝撃の連続で、離婚や調停、DV…世間ではタブーとされる話題が飛び交い、そして、ベテランの方は、いかに回復したかを、時に笑いも誘いながら上手に語られ、「ああ、どんな自分でもいいんだな。自由が一番」と気づかされました。

学びはたくさんありました。家族、結婚、といった形が幸せを保証しないこと。反対に、不倫だからといって不幸せでもないこと。離婚しただけでは心の問題は終わらないこと。福祉職という立派な肩書きがあっても、社会正義に囚われていないか、メサイアコンプレックスを抱えていないか、その人自身をよく見る必要があること。etc…

そうしてセンターに通ううちに徐々に自信がついて、最終的には私から調停を立てて離婚成立。会社も辞めました。今は、トラウマ・恨みから解放され、好き・心地よいという感情が導く方向に身を委ねて、生活をつくることを試みる日々を過ごしています。

私は、誕生日に「死ね」と言われて、生まれ変わったんだと思います。そして、いま、自分とは何なのか、何が好きなのか、何がしたいのか…育ちなおしを楽しんでいます。

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