DVやモラハラ、デートDV等の暴力問題・家族を巡る不安や問題のためのカウンセリング・ワーク・シェルター等の複合的支援を行っています。

日本家族再生センター

支援・援助論

争わないで・・・とにかく冷静に・・・

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夫婦間の問題を抱えて私のところに来られるのは、男女関わりなく、ほぼ、半々というところ。

世間では、女性が被害者で男性が加害者のような思い込みが前提になって法律や制度ができ、支援の仕組みができています。ですから、女性の加害者はもちろん、男性の被害者、そして男性加害者も、支援の対象にはなりません。そんな行き場のない方たちが世間にない支援を求めてこられます。

私は男女かかわらず、また加害被害かかわらず支援しますし、あなたは加害者です、あなたは被害者です・・などのラベリングは極力しないように支援しています。

というのは、人ひとりの体験や人間関係の中で、人は加害者になったり、被害者になったりもしています。それはその場の環境や状況で変わるもので、100%加害者とか100%被害者ということはありえないからです。

そんなクライアントに、私は、相手の問題と考えるのではなく、自分の問題として考えてくれたら嬉しい、と伝えます。

納得のいかない相手の言動に、刺激され、感情的になり、冷静さを失い、相手をなんとか都合よくコントロールしたいという思いになるのは、ある意味当然といえば当然。

しばしばその感情を煽って、葛藤や争いを激化させることで、支援に名を借りたビジネスにする専門家も少なくありません。もちろん悪意はなくて、善意だったり正義感を伴っているのでしょうが・・。結果は家族の誰に取っても不幸なことになりかねません。

私はビジネスではなくて、クライアントやその家族全員の幸せのために支援するので、極力争いにならないよう、修復的な支援に徹しています。

男性の被害者をシエルターに保護することもありますが、逃げろ別れろとは言いません。できるだけ早く加害者である妻さんとこちらが連絡がとれるよう、働きかけます。

先日も、そんな妻さんから連絡があり、その方の思いをしっかり聴かせていただきました。これは男女変わりなく、いわゆる加害者は頭では暴力はよくないとわかっていても状況の中で感情がコントロールできず、暴力を振るってしまう・・・そんなお話。

悪いことだからやめなくてはいけない、ということはわかっているのだけれど、どこに行っても、悪いことだからやめなさいと言われるだけで、どうすればやめられるか、ということを教えてくれる人はほとんどいません。加害男性に対する脱暴力支援がとても少ない以上に、女性加害者に対する脱暴力支援はほとんどありません。

そんな加害者、男女にかかわらず・・そんな方たちに私が繰り返して言うのは、冷静に、議論はせずに、何かあれば、私に連絡を・・ということ。

大きな問題が起こるのは、どちらかあるいは双方が冷静さを失って、パニックになってしまう時です。問題は些細なことだったり、どうしようもないことなのだけれど、そのことを言い争ってるうちに、とんでもない方向に事態が動いてしまいます。

そんなことになる前に、とりあえず、冷静に、そのためにタイムアウトして、私に連絡を・・ということ。

で落ち着いた頃、じっくり問題の本質について、対話を重ねて誤解を解き、それぞれの感情や考えについて相互理解を進めてもらうことで、葛藤が減じ、修復的に動いていくことになります。

こんな支援は双方代理のできない弁護士では難しいし、加害者も被害者も理解し、対応できる援助者でないと難しい・・そんな支援のできる援助者が増えて欲しいけれど・・・はぁー、先は長そ。

事務所に咲いた紫陽花はそろそろ見頃に

 

 

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