DVやモラハラ、デートDV等の暴力問題・家族を巡る不安や問題のためのカウンセリング・ワーク・シェルター等の複合的支援を行っています。

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支援・援助論

不安ではなくて愛を・・・

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今朝の朝日朝刊に少し面白い記事が。子犬を七週間で母犬からひきはなすのと八週間でひきはなすのと、その後のその犬の行動が変化するという研究です。八週だと噛み癖など攻撃性の低い犬になるけれど、七週だと攻撃性が出やすいということらしい。

人であれ動物であれ、社会を作って生活する生き物は、関係の中で安全を保つため相互の関係維持能力を持っています。その関係はトップダウンだったり互換性のあるものだったり、対等平等なものだったり、その生物の生存にふさわしい仕組みになっています。

人は環境に応じて多様な社会、多様で複雑な関係を作ります。どれが正しいという判断は置いといて、少なくとも一人一人が大切にされ、その多様な個性が尊重される社会は、より良い社会と判断するとしましょう。

そんな社会を作る能力はどこから来てるのでしょう。最近の研究では、脳から分泌されるオキシトシンが、影響していることがわかっています。これはネズミの実験でわかったことです。

オキシトシンの働きで、ネズミは他者との関わりをより平和的で安全なものに出来ます。けれど、ネズミの事実がそのまま人にも言えるかどうか、それはそんなに単純なものではないだろうというのが、私の考えです。

脳の発生や分化に必要な時間はネズミと比べようもないし、脳の機能もはるかに複雑です。人の赤ちゃんは生後も長い時間かけて脳が成長・発達していきます。その間に、どんな体験をするかによって、脳の機能、オキシトシン分泌やその感受性も変わっていく可能性も高いと思います。

たっぷり愛されケアされた子供と、虐待されて育った子供の情動や認知が異なるように、脳内のホルモン状況も違って当たり前。愛されたこどもは自己肯定感や自己効力感もたかく、対人関係もポジティブだろうし、おそらくオキシトシン分泌も高いのだろうと思います。逆に虐待されて育てば、オキシトシンも低く対人関係を良好にするより、攻撃的で防衛的な行動で自身を守ろうとする、と考えることもできそう。

この辺り、心理学やら社会学ではすでに研究され尽くしていることだろうし、一般的には、問題行動の連鎖という言い方もされています。けれど、脳生理学領域でそういう事実が確かめられているのも重要でしょう。

DVやモラハラを、善悪の認知の問題とし教育したり指導することが、DV防止のように考えられているけれど、それは問題の表層的な解決策にしかならないという私の主張も、こういう無意識レベル、情動に関する問題としてとして私が捉えているからです。

そんな私にすれば、生育の中でオキシトシンモードで育てられるのか否かが重要。勉強やスポーツで優劣を競わせ、常に他者との緊張や闘争を強いる育てられ方をした子供と、あるがままを受容され共感的に育てられた子供の脳内プログラムの状況は基本的に異なります。

その辺りを考えると、子育てや教育のあり方も、そして脱暴力プログラムのあり方も自ずと答えは見えてくるというもの。実際私のところに来られる方の生育や、その方の回復の姿をみると、私の判断が間違い無いと確信する日々です。

脱暴力にも、世界平和にも不思議と役に立つメンズカウンセリング。愛と平和の伝道師か。成長・回復には、不安ではなくて愛を。なんちゃって。

 

 

 

 

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