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語り・・癒し・・回復  治療的会話の意味

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昨日はオンラインのワークでした。半日のロングセッションだったけれど、参加者は二名だけ。初めのミニゼミは「自己決定できない人」というテーマで私のおしゃべり。

自己決定できない人は、他者のコントロールに自分の判断を委ねるので、結果に責任を感じないし、都合が悪いことは全てコントローラーのせいと、責任転嫁し自己成長や回復には向かいづらいこともあるようです。

もちろん、そのような対人姿勢を選ぶのは自己決定を許されなかった生育の問題なので、ある意味、それも生存スキルの一つと言えなくもありません。

とはいえ、自己判断や自己決定とそれに伴う自己責任を求められる現代の社会においては、自己決定できないと様々な不利益を被ることも少なくありません。DVやモラハラといった問題もその一つの表れでしょう。

とはいえ、自己決定するには、自分が何をしたいのか、自分とはどんな存在か、自分の存在の意味は何かなど、ある程度の自己概念や自己信頼が必要で、思考や感情を抑圧して生きてきた人には、自己決定はけつこう難しいようです。いわゆる自信のない人、優柔不断な人、はっきりしない人、といわれる性格の人です。

そんな人は様々な対人トラブルに巻き込まれやすいけれど、セラピーにおいては、その人が感情や思考を抑圧すること、体験に蓋することでで生き延びてきた、そんな思考プログラムを書きかえるには、自己概念を再構築して主体性を獲得し自己決定していけるように対話を重ねることが必要です。

もちろんその対話は、状況や体験、世間の価値観に基づいた日常的な会話ではなく、世間の価値観はもちろん、様々な価値観に縛られない、状況や体験など表層的な対話ではなく、そこに秘められた、無意識的な潜在意識や抑圧されていた体験とその記憶とかに関する対話が必要です。

そんな対話を治療的会話というけれど、どんな体験であれ、様々な意味づけが可能で、その人の人生がより豊かで自由なものになるような意味づけをし、体験の意味を書き換えることが可能です。人生物語の再著述とナラティブセラピーでいうところの対話です。クライアントと、セラピストの間でなされる非日常の会話です。

昨日の参加者の方、少し以前に、私との対話の中で、今まで誰にも語れなかったことを語ることができて、そのときは感情がかなり動いたようでしたが、その後のそのエピソードに関する気持ちはどうなったか、と確認したところ、あっさりと、思い出してもしんどくならないし、ずいぶん楽になってるわ・・と軽く語ってくださいました。感情が動くことなく・・。

状況も人間関係も以前と同じなのに、心のありようがかなり変化したようで、問題が問題ではなくなったということ・・・治療的会話の意味ってそういうことなんだと、改めて実感することもできたし、私のセラピーのありようにさらなる確信を得ることもできました。

余談だけれど、先日、ある方のバソコンを使ってAIとの対話で遊んでみました。私がクライアントとしてカウンセラーに相談するというていで、AIに話しかけてみました。すると、いい感じで、「答え」を返してくれました。もちろん共感的に、優しくね。

これはいいわ・・下手なカウンセラーよりもよほど的確な答えを出してくれるし、こちらがしんどくなるような言い回し・・批判的だったり攻撃的だったり、そんな答えは一切しません。適切なマニュアル通りの答えです。しかも無料・・

これって・・下手なカウンセラーはもちろん、めんどくさい人とのやり取りよりよほど、前向きで心地よい対話になるようです。

もう、カウンセラーは必要ないんじゃないか・と言いたくなるようなAIカウンセラーの実力です。

で、私は聞いてみました。「あなたは感情を持ってるのか、人の感情を理解できるのか」と質問しました。すると、私はAIなので感情は持ってませんし、感情を理解するというわけではないのです。ただ、質問に対する適正解を出しているのだと。

そうなんです、AIはデータをひらってるだけで、自分の体験や感情をもとに対話しているのではないのです。共感的対話はできるけれど、共感してるのではないのです。このあたり、しんどい渦中の人には、よくわからんだろうし、どっちでもいいんですよねぇ。

まあ、私の行う治療的会話をAIができるとは思わないし、深いところの傷つきやトラウマを終わらせるには・・たぶんAIには難しいんじゃないかな。AIカウンセラーとの対話で、回復した・・という方の体験談を聞いてみたいと思う私です。

 

今朝の散歩で見た、ノカンゾウ   と  ヤリゲイトウ

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