グループワーク 支援・援助論

個人の問題というより・・・社会の問題だね、DVも

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DVは治らない・・DV男は犯罪者・・・狡猾な加害者・・・加害者には厳罰を・・などなどDVをめぐる言説はあれこれあります。

面白いのは、内閣府も通達で出してるように、DV男は危険だから被害女性に近づけてはいけない・・という反応。危険なDV男・・例えば電車に乗れば、その中の1/3くらいはDV男で、危険なら電車に乗るわけにはいきません。でもみなさんなんの問題もなく電車に乗ってます。

そりゃあ、DV男は外面がよくて人前では優しい男を演じるのだから・・・確かにねぇ、真面目で律儀な男が多いよねえ・・・けれどそんな男がなぜDVをするのか・・・そりゃDV男だからよ・・と同義反復・・答えにはなっていません。

これらのおかしさがなぜ起こるのか・・それはね・・みなさんDVについて、何も理解できてないからね。

私はこれまで男女7,000件ほどのカウンセリングを行い、千人近くのいわゆる加害男性の話を聞いてきました。その中で確信していることは・・これは個人的な問題というより構造的な問題であるということ。

多くの夫たちが、妻に対して同じ発言をし同じ行動をとり、同じ結論になり同じ感情になっているということ。なんとまあ、ハンコで押したような言動というか、まったくのワンパターンです。

初めてやってきた多くの男性は、自分に何が起こったのか、なぜこうなったのか、これからどうなるのかもわからず、パニックになっています。私にすればいつもの話で、どうってこともないのですが・・・。これは事態がおこって間なしの方のパターン。

私に繋がるのが遅くて、すでにいろんな方が関わってて、事態がこじれている場合は、妻やその関係者に対する、不信感や憎悪が嵩じていて、修復的な支援が難しくなっています。本人も自身のDVの本質について理解できず、問題をすべて相手に転嫁してしまってて将来の人間関係にも悪影響を与えてしまう、痛々しい状況といえるかもしれません。

早期の段階で私に繋がってくれた方は、私がDV問題の本質やら背景やら個別性やら今後の展開のことやら、様々なことについて助言し、その上で、本人の問題について、グループワークやらカウンセリングで本人自身に向き合ってもらいますから、とりあえず、妻に対する不適切な言動には向かわず、事態の悪化を防ぎ、修復的な支援が可能になります。

離婚するにしてもしないにしても、自分の問題、相手の問題、関係の問題を理解し、相互に納得した上で結論を出せば、将来的な不信感や憎悪を持ち越すことにもならず、子供がいれば、相互に子の成長に関わり共同養育すら可能になります。

先日も、離婚協議について、私の見守りや対話の調整の中、夫婦でお互いが納得できる離婚に向けて話し合いを重ねてくださいました。夫婦の問題は法律や金だけで解決できる問題ではなく、と言ってトラウマや認知の問題として解決できるものでもありません。家族をめぐる全ての事象について理解できてる支援者が必要だけれど、調停員も裁判官も心の問題は全くの素人、心理カウンセラーは法律問題に関わると非弁行為とされるから法律面には関わらない・・だから、離婚を巡って問題がこじれるのは当然のこと。ほんとはいい支援があれば「離婚おめでとう」となるのだけれどね。

けれど、こんな私のような修復的支援をやっているのは私だけ・・どこの加害者プログラムも、問題を加害者個人の問題とし、加害者を力、権力・知識、など圧倒的な力で行動修正させようとするものです。

けれど、力で行動修正させる方法は、加害者が被害者に対して暴力で行動修正させるのと全くおなじ行動様式で、弱者を力でコントロールするという情動はむしろ強化されてしまいます。禁止される暴力はやめても、知識やロジック、権威、経済力、様々なコントロールパワーで、弱者をコントロールしようとしてしまいます。本人自身も情動レベルのことなので意識化されず、自分が相手をコントロールしているという自覚はありません。むしろ、自分の正当性や被害者性を言い募る狡猾な加害者になってしまうということ・・この辺りが、世間で行われる、加害者プログラム・・更生とか、教育とか、の限界です。檻の中で、いくら教育しても無駄でしょう。檻から出せば本来の自分が出てしまいますから。

とかなんとか・・・減らぬDVに対して行政がアリバイづくりでやろうとする加害者更生プログラムに、これまた補助金目当てのプログラム主催者が乗っかって、離婚ビジネスのあらたなマーケットができるのかもしれません。けれどねぇ、予算食うだけでDVは減らんでしょうねえ。被害者支援にどれだけ予算突っ込んでもDVがなくならないのとおんなじ、加害者プログラムにいくら予算つけても、DVは無くなりません。

問題の根は、社会構造にあるのだから、その社会病理に対するアプローチのないプログラムは無意味。男加害者、女被害者、などという、お粗末な理解ではDVに対する理解もできなければDV減少・DV防止には役に立つはずもありません。

DVは個々の家族だけでなく、社会病理が問題の本質ですから、個々の家族や社会全体から失われた家族機能を、セラピーに組み込むメンズセラピー・・おそらくこんな支援をやってるのは国内でも国外でもおそらく私だけ・・。世界の最先端と豪語するけれど、その根拠はそれなりの援助実践と、当事者の回復の姿です。

これからも、メンズカウンセリング講座でその内容は紹介していくし、援助実践もあらたなプロジェクトを立ち上げてさらに充実したものにしていく予定・・問題はメンズセラピーを行えるセラピストの不足・・・早く育てなければ・・私の体がもたないしー。

東京・京都でのグループワーク風景

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