DVやモラハラ、デートDV等の暴力問題・家族を巡る不安や問題のためのカウンセリング・ワーク・シェルター等の複合的支援を行っています。

日本家族再生センター

カウンセリング日記

自分を知る・・・・量子的な存在としての自己 あるいは修復的支援のこと

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昨日は天気も良く、桜の咲き始めた代々木オリンピックセンターから東は新宿ビル群、西は富士山が見えました。

昨日の代々木セッション、お勉強は「修復的司法・修復的支援」でした。法律とは何か、刑罰とは犯罪とは何か、はたまた加害被害をめぐる社会的な意味とか、心理的な意味とか。DVやモラハラをめぐる様々な背景からズームインして当事者の無意識にいたるまで、私の考察を巡らせました。加害者=悪者、すなわち処罰をという理解がいかに浅薄で暴力的か・・その辺りをしっかり語らせていただきました。

たくさんの参加者に囲まれて、子供達は勝手にワークをやってます。

人の感情や思考は、絶対的なものではなく、体験や状況によって様々に変化していきます。相手によって暴力的になったり優しくなったり、外から見える人格というものも見方によって幼稚だったりしっかりしてたり・・こんな様子は、粒子は観測者の態度で観測結果が変わるという量子的な現実と同じです。

例えば、DV加害者は悪人だと思って接すれば悪人になるし、ただの心の弱い人間と思って接すれば、弱い人間になる・・不思議なものです。逆説的に言えばDV加害者が変わらないのは援助者のDV加害者は変わらないという意識がDV加害者を変わらなくしている、と言ってもいいかもしれません。もちろんそれも絶対という言葉で言えるものではありません。これもまた量子的。大切なのは、今自分は?、とか今この人は?、と理解しようとする態度かもしれません。絶対的な事実なんてないのだから。

もちろん、法律は一定の基準が必要ですし、それは社会的な意味があります。けれど、法は行為は裁けても心は裁けません。刑罰で悪人が善人に変わるわけでありません。むしろ、刑罰による怨恨は社会をさらに不安定にさせます。応報的な刑罰の限界でしょう。池田小事件の宅間死刑囚は、勝利宣言をして死刑を甘受しました。彼に心酔する者は六月八日の事件の日を再演しようとするかもしれません。実際秋葉事件はそうなりました。

真に問題解決しようとするなら、加害者にペナルティーを与えるだけではなく、加害者の人格的成長をもたらさなければならないし、さらに、加害者の発生する社会に対するアプローチも不可欠。そのためには加害者の人生や体験から学ぶことも必要。さらに、被害者に対する十分なケア、被害者と加害者の対話から謝罪や償い、相互理解、やがては和解問いうプロセスも大切。こういう作業のひとつに修復的司法がありますが、現実には修復どころか、厳罰化のみが進み、修復的な思考が広がっているようには思えません。残念なことです。

そんなこんなで、昨日のワークは、感情割合とか、エピソードのビフォー&アフターとかで、自身の感情のあり方、状況のありようなどを検証していただきました。感情を抑圧するのではなく、感情を理解し、その感情の意味を意識し、その意味に基づいて、言語化したり行動化したりすることで、問題の発生を予防したり、問題を解決したりできます。まさに問題が問題なのです。

この感情あるいは情動の領域にアプローチしないで、一方的に加害者プログラムを押し付けたところで、加害者は加害者でしかないでしょう。巧妙な加害者になるだけのように思います。

加害者の真の脱暴力や被害者の回復に必要なのは修復的支援です。具体的には、ワークでは、楽しく心地よく・・安心していられて、自分が大切に扱われているという実感を感じること、ここに加害・被害の区別はありません。そんな中で自身の体験を語り合うことで、相互理解や癒しや気づきが得られます。

被害者は加害者に対する恐怖を終わらせるし、加害者も、被害者の恐怖や自身の中にある不安やコンプレックス、自己防衛意識などに思い至り、それらを手放すことが可能になります。

けれど、加害者を加害者として排除したり貶めたりするだけでは問題の解決にはならないってことなんだけれど、世間の暴力性は修復的支援を許さないでしょうねえたぶん。加害者とラベリングされた人を叩きのめして、自分の優位性を確認したい、そんなお粗末な人が多いし、いわゆる加害者プログラムの支援者もそんな自分の無意識には向きあってないからね。権力とつるんで、システムをつくり利権にあり付きたいって・・そんなビジネス志向の人ばかりみたいだし。ここは当事者が回復して真実を語るしかないよね。時間はかかるけれど。

そうそう、帰りの夜バスは15分遅れでした。待ちぼうけで自動販売機で飲料買ったら、二本出てきた・・
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