支援・援助論

子供の使いじゃありません。・・・修復的支援は難しい・・

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私は高葛藤な夫婦の間に入って仕事することも少なくありません。カップルカウンセリングでリアルタイムに対話し私がその通訳をするケースはまだ困難の度合いはさほど高くありません。

離婚や別居に至るプロセスで、暴力やモラハラがあり、警察や司法の介入で双方が不必要に傷ついている場合、分離後も相手に対する不信感や恨み憎しみに囚われていて、双方の納得出来る合意形成にまで持っていくのは並大抵ではありません。

弁護士だろうと相談員だろうと、「相手が悪い」と、相手方を非難し攻撃する支援は簡単です。一つの物語だけ語っていればいいのだから。けれど、敵対する双方の間に入って怒りを鎮め不信感を取り除くのはとても難しく根気のいる作業です。双方との信頼関係を維持しなくてはならないのですから。

その作業を私は日常的に行っているわけですが、作業を行うための基本原則がいくつかあります。まず、悪人を作らないこと・・・善悪で語ることなく、ジャッジメンタルにもならずにクライアントの語りによりそうこと。次に、それぞれの秘密は守ること。さらに、クライアントの気持ちに寄り添いつつも、その物語(ドミナントストーリー)から相手方の視点も含めた様々な物語(オールタナティブストーリー)を提示し、クライアントとセラピストの新たな物語を紡ぐことです。さらに、最終的には関係者みんなの幸せを願うことと、それをクライアントにも伝えること、などでしょうか。

とはいえ、この作業はとても難しく、それぞれの心の中で何が起こっているのか理解するには、目に見えないものやことについてしっかり見抜く力が必要です。それぞれの感情や価値観など、混乱したクライアント本人にもよくわかってない場合もあるし、意図して真実を語らない場合、無意識に抑圧してる場合もあり、他人である私が理解するのは大変です。

ヒートした感情を昇華したり傷ついた心を癒したり、からスタートしますが、まきこれず押し付けず、しっかりと聞き取ったうえで、状況を私なりに解説し、クライアント自身が自分を客観視・自己決定できるように、話を進めていきます。さらに過去の体験の追体験で過去の物語を書き換えつつ、同時に未来の物語も紡いでいきます。こうすることで対立してた夫婦が過去の体験からくる痛みや不信感から解放され、双方にとって有意義な未来の物語りを重ね合わせることも可能になります。

とはいえ、こういう作業が可能なのは双方が自分や状況を変えたいと、私に繋がってこられたケースだけです。片方だけしか繋がらない場合は、繋がってきた人と私の物語となるわけですが、それでもセラピーは私一人ではなくて、ワークの仲間、グルナイの仲間などからも、多くの気づきや癒しを得てくださるので、それはそれで大切なことのように思います。

家族の困難から出発するけれど結論としては、どんな人生、どんな状況でも語り合い分かち合う仲間の存在で、争いや憎しみを手放し、自分の存在の意味を見いだすことになります。家族するにしてもしないにしても、多くの人とともに生きること生かされる喜びを感じてもらえたらセラピストとしての私も大きな自信と勇気をいただくことになります。クライアント夫婦にとっても、お互いが成長していくのはお互いのためだけではなく、両親の成長を見る子供にとっても、とても大きな宝物を与えることになります。人は成長し幸せになれるという希望は金では買えないものね。


 

 

 

 

 

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