DVやモラハラ、デートDV等の暴力問題・家族を巡る不安や問題のためのカウンセリング・ワーク・シェルター等の複合的支援を行っています。

日本家族再生センター

カウンセリング日記

嗚呼・・・金なし、地位なし、資格なし

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昨日は出勤してすぐに突然の来客。知らない方がキャリーバッグ抱えての保護要請 !?いやいや、突然来られても困るんですけど・・・折しも台風直撃の朝だしぃー。

とはいえ、台風接近中の雨の中追い返すわけにもいかないし・・・とりあえず、お話をお聞きしました。保護要請を受けるか否かはその後ということで。

これまでに、シェルターに保護した方、利用していただいた方は男女合わせて何十人もいるけれど、残念ながら一週間ほど後にドロンされた方も何名かいて、利用料の踏み倒しとなりました。事務所の鍵を取り替える必要も出てきたりもありました。

何れにしても、人を保護するということは、様々なリスクをこちらが引き受けるということでもあり、少々の覚悟が必要。警察力とか経済力とか行政権力と直結してれば、支援者の安全やシステムの安全確保も容易いだろうけれど・・。金も何もない個人が(制度的には法人だけど)シェルターを維持するのは難しい。

女性支援として行政の支援を受けて女性を保護する団体は多いだろうけれど、経済的に困らなくても、結局なんだかんだと行政の指導で手足を縛られ、独自の支援もできないままアップアップになってしまうのが現状。破綻する民間のシェルターも出てきてるし、あらたな被害者が欲しい、なんて本末転倒した話が現実になっています。この辺りは拙著「DVは なおる」に齋藤さんが詳しく書いてますのでご参考ください。ああっそうそう、アマゾンは昨夜から定価より30%オフの1550円でセールしてます。買うなら今。

幸い、私は男性支援・加害者支援もやってるので、地元シェルター会議にはお呼びもかかりません。(笑)その分、自由で安全なシェルター運営が可能です。

そんなこんなで、今は保護要請を受けるにはそれなりの担保を要求する私。トラブった方たちは、身元もはっきりせず、保証人になるような方とも繫がれず、費用負担のためのお金もなく・・という方たちでした。

ということで昨日の方、色々お聞きするに、人脈が割れてきたり(業界は狭い!!)なにより、家族の方と連絡がついて、状況把握もできたし、その後の安全確保もメドが立ちましたので、保護要請を受けて、シェルター利用していただくことに。

たいていは、カウンセリングなどを重ねた上でシェルターでの保護となるので、安全確保のための担保などと考えることはないのですが、突然の来訪となると色々大変です。

けれど、よくよく考えるに、行政のシェルターでは関係者との連絡遮断、接触禁止、自由な行動の制限、生活の管理、徹底した生活指導がなされますから、それがたとえ加害者からの安全確保ということであっても、利用者は却って、傷ついたり回復が遅れたり、依存傾向、病理化が深まり、何のための分離保護かと疑問だらけの私。

確かにそういったことが必要なケースもあるだろうけれど、それはむしろレアです。たいていは、そんなハードな管理ではなくて、心理的なサポートを篤くすることで、事件や事故を防ぎ安全を確保しつつ回復、修復に寄与できます。

世間のシェルターはDVに対する理解も浅く、加害被害両当事者支援のスキルもないから、行政の指導・支援に頼らざるをえません。結局誰も救われない分離保護になってしまってるケースも多いのではないかと思います。

その点ねえ・・・私は行政の補助も委託もなくて、私もタダ働きみたいなもの。警察をすぐに動かせるわけでもないし、行政権力も使えません。人にしめす資格もなければ、利害を共にするアカデミズムや企業とのネットワークもありません。ほんと丸裸。

でもねぇ、この丸裸っていうのが・・案外いいんよねぇ。施設運営のガイドラインとか、採算のための運営基準、とか、指導のための研修参加とか、そんなものは関係なく、利用者と私、関係者との対話や相互理解を進め、自由と信頼のもと、その方やご家族の、回復や修復を目指すことが可能です。世間の分離遮断が前提のDV支援とは全く違う回復のプロセスが存在します。

けれどそんな支援、回復を可能にするには、権力構造に依拠する資格や知識を離れ、クライアントと同じ地平で考え、寄り添い、支援しなお巻き込まれない、強さ、冷静さが不可欠。経済力、権威、知識、資格、などあらゆるコントロールパワーを手放して当者に向き合う力が必要なんよね・・そんな力は簡単に得られるものでもなく、人生を振り返り、自分と向き合い、裸の自分で当事者と共に悩む、そんな支援の現場に身を置かないとね・・・嗚呼っ これじゃフツーの人には無理だ・・

そう、でも当事者には可能かもしれないね・・ということで、来週日曜は「メンズカウンセリング講座」テーマは「ジェンダーと法(家族を巡る、法、事件、支援)」というテーマで、私が某大学でこの夏お喋りする内容をダイジェストでお伝えする予定。この講座は一般公開なので、誰でもご自由に参加できます。興味ある方はぜひー。

 

昨日、台風近づく朝のセンター前。

 昨夜のシェルター定食はカレイの煮付け定食でした。

 

 

 

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