ほんとに、今度の逆転判決は残念に思う。一審で画期的な判決が出たけれど、それはそれで問題を孕む判決ってことは事実。けれど、逆転判決では、引き離し問題について少しも前進する視点での判決ではなく、全くもって、現状の問題点には目をつぶって理不尽な状況を是としてしまいました。
引き離し問題やDV問題など家族間の問題について、法的な対応はことごとく時代錯誤で不適切。こんな法や制度の問題点を明らかにし、より公正で人々の普遍的な幸福に寄与する法律に法を改めていくのが立法府の役割。なのに、それを可能とする政治家を選ぶ能力が国民にありません。
万年与党の自民党は国民の人権や福祉よりも、今の政治経済の仕組みを守ることを優先にした政策をとり続けています。これでは世界の流れに取り残されるだけではなく、国民の幸せも薄いものになってしまいます。
引き離し問題以前に、何が家族にとって問題だったのか、なぜ引き離し問題が起こったのか、法律の不具合や司法関係者の怠慢・無能力を批判するよりも以前にやらなければならない事も多々あるでしょう。
そのためには、家族問題に密接に絡む民法を土台から再構築するだけの力のある有能な政治家を育てなくてはならないし、そのためには当事者の視点で真剣に研究することのできる学者も育てなくてはなりません。政治家に頼んだり、学者に教えを請うスタンスはもうやめたいですね。彼らは家族問題の素人にしか過ぎませんから。まずは当事者が自分の体験自分の人生を語ることからスタートかな。
だから私は当事者に学んでいるし、野にて語ってる。権力や権威に従属することなくセラピーの根拠を、当事者の人生の尊厳や回復という事実を源にしている。
それにしても、今回のような判決をだす司法もほんと、クソだわ。この感情をぶつけるべきは、そんな司法を作り出す、国の体制なんだろうね。
そうそう、昨夜は、大阪で女と男の非暴力ワークでした。お題は「私を語る」でした。私を語り合うことで、「いろんな私」に気付くことも可能。「私の人生もいろいろある」ことにも気づいてくれるかもしれません。
初参加の男性は「ここ数ヶ月一度も本当に笑ってなかったことに気づいた。今日はほんとに久しぶりに笑うことができた」と心開いてくれたことを語ってくださいました。ありがたいものです。
ワーク会場のドーンセンター