DVやモラハラ、デートDV等の暴力問題・家族を巡る不安や問題のためのカウンセリング・ワーク・シェルター等の複合的支援を行っています。

日本家族再生センター

グループワーク 支援・援助論

いわゆる加害者と被害者の対話と相互理解

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世間では、加害者は危険人物で被害者は保護すべき弱者、との認識があり、内閣府でも各自治体にDV被害者の支援に当たって、加害者を接近させないように、との通達があります。

ですので、行政の助成を受けて、当事者の支援を行う場合、被害者の施設に加害者を近寄らせることはできず、加害者被害者の同時支援は不可能となります。幸い、私は例の冤罪捏造セクハラ訴訟以来、行政の関わりはなく、なんのこだわりもなく、いわゆる加害者と被害者を同時に同じ施設、同じ空間で支援することが可能です。

先日の男の非暴力グループワークでも、シェルターに入ってるいわゆる被害女性とどちらかというと加害女性とその子供と、DVカップルの男女が十名ほどの男性とともにワークに参加されました。世間ではありえない風景です。

もちろん、私のワークは全て自由参加、参加、出席を強制したり出入りを制限することもありません。全くの自由参加、自由退出です。本人の自己決定に委ねます。シェルターの女性も、私とはしっかりと対話し深い信頼関係があり、本人が参加を望まないのに参加を促すことはないし、本人の参加希望は原則否定しません。

しかも、当日は母親とともに二歳になったばかりの女児も男ワークに参加しました。彼女はすぐに場に打ち解けて、はしゃぎながら男たちの輪の中で行ったり来たり、おじさんにあやされたり、ちょっかいかけたり・・楽しそう。それで場の進行が崩れるでもなく荒れるでもなく、楽しい雰囲気の中で、ワークは進みます。

その日のお題は「マイルール」自身の行動規範について検証してみましょう、というもの。自分の価値観を家族に押し付けてないか、世間の常識に縛られてないか、など、対人関係の有り様について自己洞察してもらうワークでした。

幼児がはしゃぎながら動き回ってても、誰も文句言わないし、みんな楽しそうにしてるし、ワークは問題なく進行してるし、そんな状況を見たある参加男性は「ワークに子供が参加して騒いでたら、誰かが注意して、迷惑にならないようにすべきだ、と考えてたけれど、誰も注意しなくても問題も起こらないし、だれも不愉快そうにしてないし、今までの自分の考え方がおかしかったんかもしれない」と新鮮な驚きを語ってくださいました。

ルールはみんなが幸せになるために作る約束事、みんなのためであって、誰かが犠牲になるのもおかしいし、みんなが不便になるのも本末転倒。けれどそういうルールを作るには、一人一人が自分を語る相互理解が不可欠。

女と男であれ、家族であれ、異質の他者と心地よい関係を作るには、相互理解、相互の尊重が不可欠。対話と相互信頼の上にお互いにとって心地よい関係を作ることが可能です。

けれど、一人一人の個性や価値観を軽視し、世間の常識とか当たり前で関係を作ろうとすれば、一人一人の尊厳は軽視され力あるものがなきものを力で支配することになってしまいます。これがDVやモラハラの要因の一つです。家族フアンタジーも問題。

ある男性参加者はワークの後、シェルターの女性としっかり語り合うことができて、妻の不安やら恐怖心をやっとリアルに理解できた、と語ってくださいましたし、その女性も、DV男って、以外とバカやし弱っちい、かわいそうな存在やね、と夫に対する恐怖心が柔いだと語ってくださいました。

暴力いけないというだけでなく、なぜ暴力に至ったのか、そのプロセスやら問題解決に対する理解、不安や恐怖、トラウマからの解放なくして、DV・モラハラ問題は終わりません。セラピーにその機能を持たせるには加害者と被害者を分離するだけでは不可能。

安心と安全の機能する空間をつくり、加害被害、男女に関わりなく対話し相互理解を可能にするセラピーが必要です。ということは世間の常識や行政の指導にしたがってるうちはまともなセラピーは不可能だし、いわゆる被害者も本当の意味では回復しないってことなんよね・・ああっ、メンズカウンセリングのセラピストを増やしたい。

さてさて、今日はこれから代々木のオリンピックセンターで一日セッション。朝一のミニ講座は「虐待」です。虐待はなぜ起こるか、どうすれば防げるか、についておしゃべり。

そのあとはベーシックなワークを三つ・・・とカウンセリングが夜まで・・はぁー、強烈。

代々木、オリセンで待ってますぅー

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