カウンセリング 支援・援助論

家族幻想、血の妄想・・・・悩む必要ないのにね

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夫婦問題をお聞きすると、DVやモラハラの背後に不倫や浮気が絡むことも少なくありません。先日大阪のグループワークで行ったのは「家族の必要条件」というワークで、私が設定した家族の要件に籍・血・貞節・も加えてみました。家族であるためにはいろんな要件が必要だけれど、この三つをどう理解するかは、家族の有り様に大きな影響があります。

このワーク、危機を乗り越えたベテランの参加者は、先ほどの三点のポイントは高くありません。新しい参加者は逆に高い場合が多いようです。

この三要素の意味するところ・・・・・それはどこの馬の骨かわからない血筋は困るから籍がはっきりしてないとね、とか、浮気・不倫で子供ができたら相続問題が起こる、とか、正しい血筋を守るためには、貞節が不可欠、とか、夫婦の愛情は貞節が守れるかどうかだ・・・・などなど世間の常識があるから、そこから一歩踏み外したら、たちまち大問題、家族の危機、との価値観によって、無意識に刷り込まれた認知なんですよねぇ。不倫のあるなしに関わらず、この家族意識に縛られてる夫婦はいずれ葛藤がおこり、破局に至ることも少なくないようです。

今日もある方と話してて、そんな話になりました。当たり前のように「親子」というけれど親子の根拠は何かと投げかけた私。たいていの方は籍とか血とか、夫婦の要件は貞節とかがあり、それらが一つでも欠けたら、親子ではありえないし、夫婦としても成り立たないと・・。

そもそも戸籍があるのは世界で日本と台湾だけ、結婚しない夫婦が子を設けるのは約半数(非嫡出の割合が50%近く)ほどの先進各国、愛が覚めたらさっさと離婚するアメリカ、離婚できないから不倫が多いカトリックの国々・・などなど、家族と性の有り様は様々。日本の常識は世界では非常識。

進化論的に考えても、血筋の概念が妄想であることは当たり前・・DNAで親子関係がわかるからこれは科学であって妄想ではない、と世間で考えるけれど、確かにDNAは親から子へと伝わるけれど、親と子のDNAの一致は半分でしかありません。二人の親のそれぞれの半分ずつが合わさって一つになるのだから。その半分もちぎれ方によって、じじばば世代のDNAが混ざり合ってて、どのDNAが伝わっているかは不明です。極端な場合は遠い祖先のかすかなDNAが突然表現系として現れてしまうとか(代々白人なのに突然カラードの子供が生まれるとか)、環境によって表現の変わるDNAであるとか。

進化は多様で複雑。ハンコを押すようにDNAが親子が一緒というわけではありません。DNA検査で分かるのは、一致する割合だけ。親の形質がそのまま子に現れるわけではありません。とかなんとか言ってもDNAは同じだ・・いやいや親子は半分だけ・・兄弟も半分は同じ・・・となると兄弟は親子かい・・こういうめんどくさい話になるのは、DNAによる進化は個体の保存と種の保存とあって種の保存のためには個体の保存を犠牲にしています。多産多死戦略です。ですから、ある程度の集団の中に多様な個体を保存させて種としての生存確率を高める、要するに遺伝子プールの一つのパーツとして一人一人が生きてるだけ。

さらにめんどくさいのが、進化に必要な変化する情報をDNAは伝えきれない(獲得形質は遺伝しない・・らしい)から、記録媒体の作り方としてシナプスを作ることはDNAでやれる。獲得情報はシナプスで保存することで、進化を有利にした。これが脳の機能であり、親は子に生存のための情報を伝える。

ドーキンスは「身体はDNAの乗り物」と表現したけれど、DNAは情報の乗り物とも言えるわけで、情報はDNAからシナプスへ乗り換えたとも言えるわけ。何が言いたいかって・・親子の本質は妄想の血ではなく、生存のための情報、ということ。血筋ではなく、文化だということ。

ある一定の集団の中で、DNAや文化を共有することで、集団のフレキシビリティーやら多様性を高め集団が生存し続けることを可能にしてきたのが、ネイティブな人たちであり、明治以前の日本の庶民の文化でしょう。そう独占的排他的な性的所有の武家さんに対して、庶民は古代母系社会から続く夜這い乱婚の社会で生きてきた・・のが現実。ついこの前まで。

それなのに、ああっそれなのに、なんで今の日本、血だの貞節だの籍だので、悩み苦しまなくてはならんのか・・。実はすべて、明治政府の近代化政策の結果なんよね。

ああ、説明するのに時間を食ってしまった。読むのも大変だったことと思います。というより、こんなこ難しい理屈なんかなかなか理解できるはずもないし、ほんと、ここまで読んでくれた方がおられたら、ほんと感謝です。

で、こんなこ難しいことはどーでもいいわ、とお感じの方には・・コミック「御石神落とし(みしゃくじおとし)」をご覧ください。6巻まで読みましたが、荒唐無稽なエロ漫画と言えなくもないけれど、描かれている文化は確かに過去の日本を論じた研究者の著作からネタを引っ張ってきているもので、嘘デタラメの作り話しではありません。ついぞ百年前ほどは、今の常識とは全く異なる性があり家族があったという現実。不倫や籍やら血筋やらでの悩みは存在しないという社会のようでした。とはいえもっと過酷な、生存のための厳しさが突きつけられる社会でもあったようです。

何れにしても世間の多くの人たちは、ほんと小さな価値観の中で縛られ苦悩し、絶望しています。「苦しまなくっていいんだよー」と声を大にして伝えたいものです。

 

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