私がたまに聞かれることがあるのは、DV男のカウンセリングって怖くないですか、とか、今まで危険なことはなかったですか、とか。まあ、DV男から被害女性をどうやって守るかという視点でしか見ることのできない人には、私のやってることの意味がわかんないだろうし、危険なことのように思えるのもわからないでもありません。
けれど、実際に私に面と向かって暴言を吐いて威嚇した男はいないし、電話で怒鳴って威嚇してきたヤクザ屋さんもいたけれど、こちらは特に突っ込まれて痛む弱みもないし、丁寧にどなり返したらその方は以降直接こちらの事務所にこられることはありませんでした。他にも電話で罵声を浴びせてきた方がおられたけれど、まともに対応するのも無駄なので、さっさと、利用料の返金という形で終わらせました。面と向かって暴言を吐かれたのは女性クライアントです。こちらも議論するだけ無駄なので、利用料の半額返金とさせていただいて処理しました。
この15年とすこし、カウンセリングやグループワークで千人以上の支援をしてきてるけれど、私に怒鳴ってきたのは後にも先にもこの三人だけ。特にこの七、八年は怒鳴られたり暴言を吐かれたこともありません。夫婦喧嘩の最中に電話かけてきて、電話口の向こうで怒鳴り声をあげているのを聞くことはたまにあるけれど・・。
何れにしても、怒鳴られたり暴言を吐かれたりして私が恐怖を感じることはありません。怒鳴ったり暴言を吐く方の心理もわかるから怖くないとも言えるでしょう。その方の怒りの原因を理解し、そこに適切に対応すれば、怒りを私に向けることはない、と確信しています。また、威嚇してもこちらが動じないとなれば、怒りをぶつけるのも諦めます。
万一、本当に暴力沙汰になったらということも一応考えていて、木刀のようなものも隠していることはいるのですが、その必要性を意識したことは皆無です。いっとき、シェルターの安全確保のために毎夜窓のシャッターを閉じてた時もあったけれど、あの時も事件化しなかったし。
いずれにしても私は怖いと感じることはなかったし、たぶんこれからも私が怖いと感じることはそうそう起こらないと思います。こんな私からみれば世間のDV支援のあり方はむしろ怖いですね。人の感情を不用意に刺激し、憎悪を焚き付けているのだもの。事件になるわ・・と思います。何も知らないというのはほんと怖いです。多くの援助者自身も自分が何もわかってないってことすらわかってなくて、まるでとんちんかんなことを信じきってるのだものねえ。お粗末。
DV男が怖いと思い込むのは、人間の本質について、あるいは社会病理について、さらに対人スキルについて、なにもわかってないから、怖いと思い込むのでしょう。まあ、本人が思い込むだけならまだしも、クライアントに対しても不安を植え付け、恐怖を煽るから、修復不能の家族崩壊になってしまいます。その後もクライアントは恐怖から逃れられず、回復不能な人生になってしまいます。ほんと困ったものです。
そんな訳で、怖いものなしの私、貧乏も病気も怖くありません。金がなくても楽しく暮らすスキルがあるし、病気も怪我もほとんど自然治癒で回復しますから医療費も不要。という訳で・・