昨日の新聞にMOX燃料の再処理断念との記事が。原発でできたプルトニウムをこれ以上増やさないために、プルトニウムとウランを混ぜて燃料にすることでプルトニウムを減らせるだけでなく、使った燃料より多くの新しい燃料を生み出せる夢のサイクルを構築すべく、もんじゅやらプルサーマルに莫大な費用と時間をかけてきました。
けれど、もんじゅはほとんど使えないまま廃炉になったし、そーいえば三十数年前にも原子力船むつが出航したけれど、直後にトラブって、結局実用にならないまま廃船になって「オムツもムツも使い捨て」なんて言葉が流行ってた。
そもそも、夢のサイクルを回すには、核燃料の再処理が不可欠だけれど、青森の再処理工場もトラブル続きでまともに機能していません。さらに再処理コストがあまりにもバカ高いのと、ウラン燃料の価格低下で、再処理する意味がなくなり、軍事目的としない国々は再処理からは撤退しています。
もちろんコスト面だけではなく、リスク面もあります。高速増殖炉はナトリウムを冷却材に使うから、運転がハイリスクで実際もんじゅはナトリウム漏れで、トラブったことやメンテナンスがデタラメで、廃炉にせざるを得なくなりました。
さらにMOX燃料をウラン専用の通常の原子炉で燃やすことで、コントロールが難しくなり、事故が起こりやすくなるというデメリットもあります。
そんなこんなで・・・・・
昨日の京都新聞の記事
電力各社は再処理の費用を出せないって言ってきてる・・・、。じゃあ溜まり続けてる仕様済み核燃料をどうすんのか・・・各原発のプールもほぼ満杯で、これ以上の仕様済み燃料の保管場所がありません。
これらの仕様済み燃料は、石炭や石油を燃やすのとちがつて、仕様済み燃料といえど、強力な放射線を出すし、冷却をやめれば溶融して甚大な核汚染がおこり、広範囲にわたって人が住めなくなってしまいます。
実はうんこの溜まりつづけてるトイレはいずれ使えなくなるけれど、うんこは爆発も拡散もしないし、人体に影響はありません。比べて、核燃料は使用前であれ使用語であれ、いっときも冷却を絶やすこともできないし、冷却できなくなると、フクシマの再来になってしまいます。
なのに、どうして、原発を次々稼働させようとするのか、ただ、目先の金欲しさなんでしょうねえ。ほんと、おぞましいというか、バカというか。将来の日本のありよう、これからの国民の安心安全を考えたら、目先の金のために未来の莫大な費用、すなわち借金をし続けるなんてことは怖くでできないのにねえ。
これまでの保守政権が国民の安全なんか全く考えずに、目先の利益だけを考えて、デタラメをやってきたってことでしょうねえ。そしてそんな保守政治を支えてきたのが国民だから、政権だけを責めるわけにもいかんよねえ。
フクシマで今何が起こっているのか、それすら知らされてないし、それはこれからフクシマ以外でも起こりうることで、それを防ぐには、財界べったりの保守政権の暴走、安倍の独裁を止めるしかないと思うんだけれど・・ねえ。トイレで糞まみれになって死ぬなんてだれも望んでないだろうに・・当事者にならないと、それすらもわかんないんかな、日本人。