水曜・木曜・金曜とワーク三昧でした。メインテーマ「情動とセラピー」でした。脱暴力プログラムやら、その他もろもろのセラピーを行うときに、知識・意識領域に働きかけるだけでは、有効性はあまり期待できない・・・狡猾な加害者になるだけ・・と言われる所以ですし、いつまでも回復しないとか二次被害がおこるとかいう背景には、この情動に働きかけることなく知識・意識領域だけに働きかけるセラピーであるということが言えるでしょう。
情動は無意識やら感情やらの動きであって、心や体の働きによるところでしょう。それはDNA情報や幼少の体験からくる学習とその記憶によるもので、本人はまったく気づいていない部分です。けれど、フロイト流に言うとすれば、情動が本人を動かしているとも言えます。けれど、本人はそれに気づいてなくて自分の考えや知識に基づいて判断してると思い込んでます。
ですから、何か問題が起こったときに、自分の問題と考えることはなくて、相手の問題、他者の問題、状況の問題と理解してしまいます。セラピストや支援者もなぜその人がそういう行動を取ったのか、理解できず、認知の問題とか価値観の問題とかに終始し、本質的な情動の部分には働きかけません。
その辺りを当事者自身に気づいてもらって、セラピーを行うことで、過去の体験の追体験の中で過去とは異なる身体感覚、喜びとか快感、満足を体験し、自分の身体や心が過去とは異なる反応を獲得し、それを重ねることで、無意識に刷り込まれた情動部分が書き換えられていきます。
こういった身体感覚を一つ一つ言語化し、表現することで、新たな自己概念を形成し、産まれ直しやら育ち直しやらがおこり、人生物語が書き換えられていくというわけ。セラピストの私としては面白くてやめられませんー。
そんなワークを三日間行ったけれど・・明日日曜は池袋で朝から夜までのフルセッション・・はあー・・どうなることやら。