結婚おめでとう・・・・新しい家族ができた時にみなさんが口にする言葉・・・けれど、その家族がDVや、借金、浮気や、不登校、など様々な問題を抱えた時には、それは夫婦の問題でしょ仕方ないわよ、それなら離婚するしかないわ・・・簡単に他人事で答えてしまいます。おめでとうと祝福した責任はどこにやら・・・
私は毎日、困難に直面した家族のお話を聞いてるから、結婚が必ずしも幸せをもたらすわけでもないし、むしろ、困難や病理をもたらすことの方が多いと理解しているが故に、簡単に「結婚おめでとう」なんて言えません。大丈夫か?その結婚・・・ちゃんと対話(契約)したか? 、リハーサルはしたか?届けは焦って出さなくていいぞ・・・などなど老婆心ながら助言したくなります。
もちろん、私も人が人を愛したり、助け合い支え合うことの素晴らしさを否定するものではありません。そうして幸せになって欲しいものです。そのために家族を作るというのもごく自然なこと。なんだけれど・・・それは結婚とイコールではありません。むしろ結婚という制度がその目的を阻害しているが故に、結婚をのぞむ者に対して助言をしているのです。
一緒になって、幸せに暮らすためには、何が必要か、何をすべきなのか・・・答えは一つではありません。一人一人、個性があるのだから、その答えは百人百様。だから、一緒に暮らそうと思うものどうしが、自分なりの答えを出し合って、自分たちの最善の関係を見出して欲しいもの・・・
幸い、問題がおこって私にところに繋がって来られた方達は、何が問題だったか、どうすればそれを解決できるか、ということについて、とことん自分と向き合い、相互に対話を重ねるので、本来のあるべき自分たち・・家族概念の再構築を可能にします。
問題が起こる前・・・結婚しようとかいう時に、そんな助言をする人っていないんよね。よく映画のシーンで、牧師さんが結婚する新郎新婦に誓いの言葉を確認させますが・・・そんなことではなくて、もっともっと時間をかけて、対話のお手伝いをすべきでしょうねえ。そういえば、先日も牧師さんが自分の問題で悩まれて来られました。彼自身がわかってなかったんでしょね。
その牧師さん、今回は辛い思いを体験されたけれど、その体験は今後のお仕事にきっと役に立つだろね。ぺらい言葉ではなくて、一緒に暮らして幸せになるには何が必要か、式の前にしっかりと伝えてくれるでしょうから。