今日何気に「DVは なおる」のアマゾンレビューの更新があったので覗いてみたらもなんと星一つで、「最悪の本、トイレットペーパー以下」とのこと。「加害者を正当化し、被害者を傷つける、DVそのものの本、DVカウンセラーを名乗る資格はない」とまで、うなぎいぬさんは書かれています。
うなぎいぬさんの感情をいたく刺激したようで、かなりの罵詈雑言?を述べられています。DVの本質を語り、加害者が脱暴力化していく理論と実践をたんたんと書いただけなんだけれど、その現実を受け入れることができないどころか、レビューに書かざるを得ないほどに感情が動いた、そんなうなぎいぬさんの体験や思いに、とても興味がわいた私です。
いわゆる加害者に対する報復感情やら憎悪の感情があるとすれば、それはそれなりの体験がおありだろうし、その体験での傷つきが癒されることなく今も痛み続けているのではないかと思うと(私の妄想だけれど)私も少々胸痛みます。
被害者も加害者も救われない今のDV支援の現実があればこそのうなぎいぬさんのネガティブな感情かもしれません。そんな支援ではなく、被害者はもちろん、加害者も問題の本質に対する理解や自己洞察をすすめ、パワーコントロールしないされない、自由で平等な関係を作るための支援がメンズカウンセリングです。悪者を作らず、家族みんなが幸せになるための修復的な支援です。
この著書の続編をこの秋に出版する予定ですが、続編では女性と男性それぞれ十人くらいに体験を書いていただいています。私の支援を受けて回復していった男女当事者の体験とその思いは、私の支援を体験していない当事者には想像もつかないものかもしれません。それほどに、世間のDV支援と私の行うメンズカウンセリングは大きな違いがあります。違いすぎて、なかなか世間では理解されづらいし受け入れ難いのかもしれません。とりあえず、「DVとその解決」の真実を知りたければ読んでいただくしかないけれど、今の支援では解決しなかったと感じておられる当事者の方、家族問題について理解したいけれど、何を読んでも誰に相談してもしっくりこないと感じられている方、自分の加害・被害の問題をなんとかしたい方、などにとって方向性が見えてすっきりした気持ちになれるのではないかと自負します。
今日もぎりぎりのところでこちらにつながってこられた女性が、そのパートナーと一緒に来談くださいました。当初彼女は彼がこちらにつながるかどうか心配しておられたようだけれど、彼自身は「DVは なおる」をすでに読み始めておられて、自分の問題に気づいて、それを改める必要性と方向性が見えてきて、彼の方から一緒に来たいと言ってくれたとのこと。
お二人のお話をお聞きして、問題の起こる背景やら具体的な原因やら、その心理的・文化的構造について説明させていただきました。そしてこれから問題を終わらせ連鎖を防ぐ方法についてある程度提案させていただきました。
これからその家族ひとりひとりが癒され成長していくにはそれなりの時間とか手間が必要ですと説明もさせていただき、それにも納得いただいて、支援を始めさせていただくこととしました。ほんとにこれまで大変だった分、これからはみんなが幸せを日々感じれるようになってほしいものです。