昨日は「ひと・まち交流館京都」にて、メンズカウンセリング講座でした。この講座は年に四回開催されていますが、二回は東京で、二回は京都で交互に行われています。朝9時半から夜8時半までの11時間の長丁場。昨日は東京、名古屋、からの参加も含め十名ほどの集まりとなりました。
この講座、グループワークやカウンセリングとは異なり、メンズカウンセリングについての学びの場として設定しています。結果的に参加者個人の癒しや成長にも繋がりますが、それ自体を目的としているわけではなく、学びを目的としています。
初めの近況報告や自己紹介の後は、メンズカウンセリングについての私の講義となりますが、昨日は「メディアリテラシーとセラピー」というテーマで話させていただきました。私たちの価値観やそれにリンクする情動は、メディアからの情報による影響は無視できないというより、メディアによって作られると言っても過言ではないような気がします。
伝統的な文化や習慣に基づいた価値観や行動様式は次第に希薄なものとなり、テレビや新聞、あるいは政府の発表に基づいた情報が真実とされ、その情報に基づいて思考や価値観が形成されていきます。その価値観や思考に基づいて教育がなされたり対人関係が形成されたりするわけですから、悩みや不安、心の病や対人関係のもつれなどもメディアの流す情報と無関係ではあり得ません。ですから、セラピーをより良いものにするには、セラピストがメディアやそれの流す情報について正しく理解し、その理解に基づいてセラピーを行わなければなりません。
メディアの情報が真実なのか公正なのか意味あるのか無意味なのか、などなど検証する態度はむしろ不謹慎であったり、非常識とされてしまいます。本来ならどんな情報であれ、それが真実なのか公正なのか常に検証して行く態度こそ、科学的であり、民主主義的でもあるのだけれど、残念ながら現代社会はすでに民主主義社会ではなく、各国政府を操る国際金融資本の意に沿った情報が正しいものとして強制的、一方的に流され、市民はそれに従うことを強制されます。その現実はコロナ騒動やマスク、ワクチンなどの事象を見ればあきらかです。
こんなメディアとセラピーの関係やメンズカウンセリングについて、四時間ほど話した後は、カウンセリングのロールプレイです。カウンセラー役とクライアント役に分かれてのロールプレイをほぼ全員が体験しました。頭で理解するだけではなく、実際の対話の中で、セラピーとしての対話たり得てるか否か、やってみないことにはわかりません。また自分の対話だけではなく、他者の対話を観るのも良い学びとなります。
このロールプレイに三時間ほど費やした後、体をほぐしながらのボディーワークを一時間ほど行うとほぼ終了の20時半となりました。朝から夜までの11時間だけれど、それがあっという間に感じられるほど心地よくしかも深い、そんな学びの場だったように思います。次回は三ヶ月後東京での開催となります。メンズカウンセリングに興味ある方、ぜひご参加くださいね。