日本家族再生センター

エゲレスリポート・・・・英国支援事情

エクセターの昨夜のお宿はファーマーズユニオンなるお宿で建物の横っちょには大きな牛のモニュメントがくっついてました。

一階のパブコーナーで、お友達のお友達、当地で行政のケースワーカーをしてるオーウェンとおしゃべり。と言っても、私は英語は×∅⊁⊡⨹なもので、お友達に通訳をお願いしてのミーティング。

お友達とオーウェンも何年かぶりの再会で、話が弾みます。オーウェンはでかいおじさんでおしゃべり好きなやさ男。お友達のここ数年の出来事を気遣いながら語ります。

そんな彼の語りから私が理解した当地のDV事情についてのあれこれ。当地は日本と違って、DVは刑事対応なので、立件には証拠も必要で、証拠が不十分で立件されず、泣き寝入りの被害者も少なくないとのこと。この辺り、民事対応で証拠がなくても立件できて冤罪が多発している日本とは逆の問題があるようです。

司法手続き以前の緊急対応で、分離はするけれど、行政でのケースの振り分けの判断が必ずしも適切とばかりは言えず、不十分な対応で、ケアが進まないこともあるのは日本と同じ。

行政の当事者支援とは別に薬物や犯罪などの当事者に対する支援は民間でも始まっていて、加害者を含む当事者をラベリングするだけでは解決しないという考えは一般的なものになっている様子。この辺りは日本より当地は進んでるかな。

またそんな支援組織に当事者が語り合うことを重視してるところもあり、ファシリテーターに当事者がなることもあるようだけれど、ポピュラーではなくて、それは結構大変らしく、支援が社会に根付いてない日本の方が規制もなくて、自由にやれるのかもしれません。

日本も某グループが行政を巻き込んで加害者の脱暴力支援を制度化して予算を引っ張ろうとしてるようだけれど、つまらんスタンダードができて利権化するだけで、当事者の利益にも社会の利益にもならないのではないか、というのが私の危惧するところだけれど、英国でも若干そういうことになってるのかも。

オーウェンは行政の中でケースワークしてるけれど、行政の枠の中での支援には限界もあって、対処療法的になりがちで、ケースに応じた長期的な支援は難しいとのこと。

彼は、私が行政の補助もなく個別にケース対応する難しい支援を続ける動機は何かと聞いてきたので、社会の差別や抑圧に対するアンチテーゼとして、当事者を回復させることが、私のライフワークでもありエネルギー源だと、答えたら、それに理解は示しながらも、それはとても難しいことだと、答えました。

そう、当事者が社会の中で当事者性を持って支援していくことは当地でも日本でも簡単ではないのです。で、私は当地に住む私のお友達(彼も立派?(笑)な当事者)をファシリテーターに育てて、当地で当事者支援をしてもらうつもりだと言うと、グッドアイデアだと喜んでくれました・・とさ。