日本家族再生センター

女性の回復・・・多様な受け皿と長期間の支援があれば

昨日はメンズカウンセリング講座第二講「メンズカウンセリングにおける女性支援」というテーマで講座を組みました。

現在の行政などの一般的女性支援の問題点について、当事者女性の声から理解できる支援の問題点について5/4 の日記で書かせていただきましたが、昨日の講座ではその問題を解決する支援とはどういうものか、も語らせていただました。

はじめに現在の女性支援の問題点について、被害者の分離保護や離婚の勧めだけで、加害者対応もなければ、修復的支援もないし、分離後、離婚後の生活や心理面での継続的サポートがないので、煽られた不安を抱えたままの逃避行を余儀なくされることとか、仕事や地域での人間関係を絶たれているから、孤立した中での子育てを強いられ、虐待や病理などの問題が起きやすいこと。などなどをお話しした後・・。

そんな問題の起きない女性支援とはどういうものか、その援助論についてメンズカウンセリングの立場で語らせていただきました。

傾聴と受容・共感の姿勢

不安や恐怖からの解放

安心・安全の確保

修復的支援、自立支援、

シングルマザーの養育支援

などの要点について語りましたが、いずれも、加害被害を性別で捉えず、加害被害は両義的に存在すること、問題は単なる暴力だけではなく、パワーコントロール、や生育の中で培われた対人関係スキル、ソシアルスキル、自己肯定感の問題など、さまざまあり、回復の中で回復に応じて、加害者と言われる人たちや被害者と言われる人たちとの対話の場が回復に役立つこと・・などなど。

そんなお話をしてたら、お昼をとっくに回ってしまいましたが、お昼過ぎからは、長年私の支援を受けながら、現在ではボラスタッフになっていただいてる女性と私のおしゃべりを中心に参加者とのフリートークとなりました。

その方は十年近い期間にわたって再生センターの支援を利用してくださっていますが、夫婦間葛藤、別居、離婚、子供の養育、など多くの困難を乗り越えてきてくださっています。

最近になって、結婚してた頃には感じることのなかった、(元)夫に対する感謝も感じるようになったし、元夫も含めて家族で食事会などのイベントもできるようになったとのこと。

三人の子供達も、離婚だのDVだのの言葉もさらりと聞けるしたたかさを身につけてるし、傷ついてるとか、かわいそうとかいう言葉は、まったく不適切で失礼な言葉になるほどの、育ちっぷりです。

もちろん、家族全員が回復し成長した今だからそれを語れるけれど、渦中の状態は、どこにでもある、モラハラ家族、離婚家族、で、いろいろな問題に悩み、苦しみを抱えておられました。

そんな家族が十年でここまで回復できたという事実は、シェルターやらグループワーク、カウンセリングやグルメナイト、など多様な受け皿のある支援の有効性を示しているといえるかもしれません。

そんなことを参加者のみなさん感じてくださったことと思います。・・・が、こんな大切なことをお伝えしたのに・・参加者が六名という、ちょーこじんまりとした講座だったのが、残念・・もったいな。

おりしも隣の部屋では、DV被害者(女性)の支援について、女性支援の専門家やえらいセンセが講演してたようです。そこの資料やパンフレット見ても、はあー、こんなもんやねえ・・というものだったけれど・・。えらいセンセとは対極の回復した女性当事者の生の声がどれだけ本当のことを教えてくれるか、そんなメンズカウンセリングは、啓発するには、なかなかマスコミも取り上げてくれないしねー(笑)でもほんと楽しく学びの多い十時間でした。

 

 

会場はひと・まち交流館京都

  ドラマトライアングルについても説明。