日本家族再生センター

無理はやめてね・・家族責任

昔TVCMで「私作る人僕食べる人」というのが、性別分業を促進させると批判されたことがありました。

別に専業主婦がいても悪くないと思うし、専業主夫がいてもいいと思います。要は誰かに強制される生き方ではなくて、自分の生き方は自分で決める、夫婦の暮らし方は夫婦で決めることができたら、問題はないでしょう。

ただ、生活スキルや社会参加する力、働いて稼ぐなり生産性を上げる能力は男女にかかわらずあったほうがいいのは当然のこと。けれどその能力は個々人で差があるから、家族を作るときは、相互の能力を補い合えばより豊かでよりリスクの少ない家族を作ることができます。

なのに現実には、家族意識と性別役割意識が同一化し、個々の多様な家族形態を作りづらくしているし、家族のリスク回避を難しくしています。

家族間葛藤やらDV・虐待の問題が起こった時に、相手の問題、相性の問題と理解することは容易いけれど、それぞれの価値観やスキルを形成する、教育や文化、法律や制度の問題には思い至りません。

家族問題の当事者支援を二十年近く続けてきた私には、結婚して家族を作る能力のない人たちが、結婚して家族を作っているようにしか思えません。

もちろん、昔も個人個人としては同じようなものだろうけれど、地域や会社がある程度家族機能を持っていたので、個々の家族機能が低くてもなんとか回っていただけのことでしょう。

けれど、会社も社員のことは考えるゆとりはなくなってるし、隣人との付き合いも地域福祉も希薄になって、家族機能の低い家庭は、様々なトラブルが発生してしまいます。

こんな現代・・・結婚はゴールインではなくて、いばらの道のスタートだから、確かめ合うのは愛や稼ぎではなくて生活スキルやら対話スキル、何より柔軟な思考や自己肯定感でしょうか。そのためには、結婚する前に半年ほどのリハーサルがあったほうがいいよねぇ。お互いの家族責任についてすり合わせるにはそれくらいの時間も必要でしょ。

えっ、私? (笑)私はねえ、ほんとおバカで、相手のこと何も知らんのに会って三回目で結婚しよっか、なんて言っちゃって、きめちゃったからねぇ。ほんと危険なことでした。だからいざ一緒に暮らすことになった初日に、「私はあなたを養う能力はないから、あなたも働いてダブルポケットでやってください、その分私の家族責任として料理はすべて私が担当しますから」という約束事でスタートしました。それがほんと幸いして・・今の暮らしとなりました・・とさ。

今日は息子のバースデープレゼントにチョコレートケーキを焼きました。息子って言っても、33歳の独身おじさんですが・・