今日の女ワークにも最近の当事者で子供さんと会えなくなった方が参加されていて、その方の語りからは、司法も行政も引き離し問題にはほとんどなんの役にも立たなかったと。辛い思いが痛いほど伝わってくるけれど、ファシリの私にも、他の参加者にも、その方の状況を解決する力はありません。けれど、その方に何もできませんと言うつもりもないし、私のできることをしていきたいと思います。
その変えられない状況の一つに親権問題があります。欧米のように離婚後共同親権にすれば問題解決すると考えて運動される方もおられるし、確かに共同親権化は問題解決への一歩にはなると思うけれど、果てしない道のりの一歩に過ぎないとも考える私。だから私は共同親権運動からは少し身を引いたところで活動しているけれど、私のできることで当事者にとって有効なことは、しっかりお気持ちを聞き、受け止めること。子供に会えない痛みを和らげ、確かな親であると言う事実に基づいた、新たなアイディンティティーの付与と生きる希望を見出すためのお手伝い・・。
確かに・・・それで今日の参加者のひとりに引き離しにあった父親もいましたが、彼は当初はとても絶望的な思いになったけれど、ワークで語り合ううちに自分と向き合い、自分を変えることで、子供たちと会えることになったり、今日は会えない痛みをまったく感じないで二週間過ごせたわ、と言ってくださってました。人間関係とは不思議なもので、手放せば手に入る・・そんなパラドックスに満ちてます。争うほどに失い傷ついていくしね。
そう・・親権の問題が本質ではなくて、相互理解ができず、相互信頼が失われることが問題の本質。そこを法律でジャッジしても解決するはずはありません。問題の本質的な解決は・・・痛みを終わらせ、相互理解を促し、対話を進め信頼を再構築すること。そう、修復的支援です。・・支援者に必要なのは・・・愛ですよね