行きと帰りの夜バスは二夜の睡眠不足でかなりハードですが、寝不足もなれるとさほど辛くありません。けれど、となりの客が大きかったり、態度が悪いと、こちらが圧迫されて姿勢が苦しくなります。これが辛い。この辛さに耐えつつ、感情のコントロールをする事もまた修行です。(笑)
今回は東村山での集まりをパスしたので時間的に大幅らにゆとりができ、その分読書の時間がたっぷりできました。ほぼ読み終えたのが「認知行動療法と構成主義心理療法」という専門書です。
構成主義心理療法(いわゆるナラティブセラピー)がどのような歴史的背景をもつのかとか認知行動療法とどのように関わっているのか、さらにはメタ理論としての構成主義心理療法がどのような広がりを持つものか、などナラティブセラピーを深く理解するには、いい本です。
ナラティブセラピーを理解するには入門としては野口裕二の「物語りとしてのケア」がわかりやすいですが、心理学やセラピーとしてより深く理解するには、認知行動療法と構成主義心理療法がおススメです。けれど、かなり専門的であるし、訳本なので、心理学についてある程度の基礎がないとちんぷんかんぷんとなるかも知れません。
ナラティブセラピーは理論としては単一のものと言うより、多くの人たちの作りだした概念や理論の統合としてのメタ理論です。ですから、一人の専門家が作り出した単一の理論ではありませんし、起源も特定できません。
近代合理主義が限界をみせポストモダンの様々な思潮が心理学にも波及した結果のナラティブでしょう。とは言うものの、近代合理主義の権化でもあるアカデミズムの中でナラティブを行うと言う絶対的矛盾を抱える多くのセラピストや心理学者がどうその矛盾を超えるのか、私には興味ある所です。
幸い、私はその矛盾を抱える立場にはありませんから、実にすっきりとナラティブと関われます。また私はナラティブを超えて、社会変革のベクトルを含むセラピーとしてメンズカウンセリングを提唱している訳。ああ、私の妄想の果てしない事。やっぱし私の妄想は二十年ほどは歴史の先を走ってますねえ。こんなんではほんとお金にもならないし、世間にも理解されませんよねえ。(爆笑)
男性の家庭参加とか男性相談とか二十年前に言いだしてた事がやっと今頃世間では言葉としては普通のことになりつつあるのが現実で、メンズカウンセリングもあと二十年はかかるのかなあ。ということは今メンズカウンセリングに関わる人は誰でもそのパイオニアになれるってことでもありますねえ。ナラティブの先を学びたい人はメンズにいらっしゃーい。待ってますよー