日本家族再生センター

女性の支援が増えてきた・・・

このところのカウンセリング利用者は女性がとても多くなってます。九月になってからも、女性11件に対して男性4件、カップル4件です。

とはいえ新規相談より、リピーターの方が多いのですが、よその相談では対応ができないということでしょう。

新規相談の方でも、どこに行っても聞いてもらえなかった、解決できなかったとして、私につながってくる女性がほとんどです。昨日シェルター入りされた方も、地元の支援組織にはことごとく支援を断られ、やむなくこちらに来られました。

DV相談について統計では、警察では増えているけれど女性相談での件数はここ数年、減少しているということと無関係ではないような気もします。

女性支援には、行政から多額の予算が下りてて、それなりの施設も人員もあるのに、どうしてこんなに支援が薄いのか、傷つく女性が多いのか・・・

支援の論理も組織も支援者も、上からの援助の押し付けでしかなくて、当事者目線がすっぽりと抜け落ちてるから・・・というのが私の理解です。

もちろん、男性に対しては支援という概念自体がなくて、加害者に対する更生とか教育という視点でのプログラムがわずかに行われているだけ。脱暴力支援という立場でのプログラムはメンズセラピーだけでしょう。

女性に対しては、法律に基づいた支援はあるけれど、それは被害女性を加害男性から引き離すことだけに特化してて、女性の加害者性や依存性、家族への愛着や信頼などの個々の状況に丁寧に対応する支援ではありません。支援者の都合で進められる支援のための支援でしかないのでしょう。

そんな行政主導の支援を受けて離婚したけれど、ちっとも楽にならない、問題が次々おこって、なんのために離婚したのかわからない、とか、離婚できてよかったけれど、こんなことになるとはだれも教えてくれなかった、という女性も少なくないようです。

まあ、こんなことになるのも、私に言わせれば当然と言えば当然。DVやモラハラなど、家族問題について、男性加害者、女性被害者という一方的で偏見に満ちた価値観で法律や制度が作られ、法の下の平等、証拠主義、を逸脱した法の運営があり行政が動き、その利権構造に支援者がぶらさがってるものねえ。相談員、シェルター、弁護士などなど。

そんな支援者の方たちに言いたいのは、男性をなんとかしろとは言わないけれど、せめて女性が傷つかない細やかな支援をしてほしいということ。

ということで、私は男性も女性も、当事者の加害被害にかかわらずもだれもが傷つかず、真に回復する支援を続けてきました。その十五年の総括として、この度、「DVはなおる 続」を出版します。20名ほどの当事者が体験記を寄せてくれてます。その半数は女性です。当事者が傷つかない支援とはどういうものか、当事者の語りからあるべき支援が理解できることと思います。あと一月もすれば、書店で求められると思いますし、アマゾン経由でも求められることになると思います。困難を抱える当事者の方だけではなく、その関係者や支援者の方たちにも是非ご購読をお奨めしたく思います。