私はしばしばカップルカウンセリングで、高葛藤の夫婦のお話を聞かせてもらいます。ただ聴くだけではなく、通訳も大切な作業です。間違っても、どちらが正しいとかジャッジすることはありません。
一般論として男性は感情に対する認知や言語化が難しく、女性の発言の意味を理解できないことがしばしば起こります。女性は女性で、男性の怒りを恐れて、言いたいことを言えずに曖昧な表現になりがちです。
このあたり、私が言葉を補いつつ、対話が成り立つようにサポートしていきます。それぞれの感情やら考えを出し合い、そのズレやら無理解について相互理解が進むよう対話を重ねていきます。その結果、行き着くところは、家族とは何か、夫婦とは何か、その根源的な価値観がそれぞれ問われることになります。
本当なら、結婚する前にそういったことを話し合い、相互の差異を納得した上で結婚すべきでしょう。あるいは結婚せずに家族するとか。対話していくことで家族でもめたり傷つけあったりしないためにいろんな方法が考えられます。
けれど、多くの人は結婚したら幸せになれると根拠のない妄想を信じていますし、うまくいかなくなった時は、相手の裏切りとか不誠実やら暴力の問題に転嫁し、自分の問題、関係の問題だとはなかなか理解できません。そんな当事者の不信感や怒りを煽って金にする人たちもたくさんいます。
少なくとも私は、こじれてもつれた関係を修復し痛みを終わらせるのが仕事です。悪者を作り出したり、悪者を分離・制裁することは私の仕事ではありません。対話を重ね、相互理解を促すのが仕事です。そのためのカウンセリングスキルでもあり、家族問題に関する幅広い知識です。
そんな私は家族の有り様について、どれが正解という判断はしないように心がけています。人の数だけ家族の有り様は違うとも思います。そんな多様な選択肢の中で、クライアント家族がどんな家族を再構築していくか・・それは私の楽しみでもあるし、学びでもあります。
で、そんな私の家族に対する考え方について理解していただくべく、先日あるワークの中で使ったワークシート・・読者のみなさんにも考えてもらいましょうか・・
ちなみに私の家族責任は、家族を扶養することではなく、家族に食事を提供すること。これは四十年前の結婚当初からの連れ合いとの約束。写真はむすこが職場に持参する私の手作り弁当。
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ワーク 家族って・・・どんなの?
国や時代、地域風土・・様々な社会で人々は家族を作り命を育んできました。さてさて、こんな関係はあなたの中で家族と理解できるかできないか・・その線引きは何なのか・・何人かでシェアしてみましょう。
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