日本家族再生センター

子の引き渡し・・・民事執行法・・

今朝の新聞報道によると、「法制審議会(法相の諮問機関)の部会は8日、中間試案をまとめた。離婚した夫婦の子供を親権者に引き渡す際の具体的なルールが初めて明文化される」「これまで法的に明確な決まりがなく、車などと同様に同法の動産の規定を適用。裁判所は、親権者の申し立てがあれば、もう一方の親が引き渡しを拒んでも、強制的な連れ出しを行ってきた。親の不在時に連れ出す事例などもあり、子供の心身に負担を与えかねない」(朝日)

とのことで、多少、改善されるのか・・・なんて世間の人たちは期待するのかも・・・けれどねぇ・・・

結局親権者の元に子供を引き渡す強制執行の際のルールを導入するということで、その執行が子供の福祉に叶うか否かっていうのはまた別の話。心理専門家の意見も入れるとか言ってるけれど、心理専門家が果たして子供の心理をちゃんと理解するのかそれも疑問だし、もともと日本では子供の意見表明権はないに等しく法的根拠になりえない現実があります。

そもそも、離婚に際して諸外国の共同親権と異なり日本は単独親権で、必然的に子供の奪い合いになりますし、子の意思も無視して引き離した親が継続性の原則のもとで親権を獲得するという、めちゃくちゃな現実。しかも離婚後の親子の面会交流に関して、司法は執行権はありません。

こんな様々な法的不備に言及せずに、親権者に引き渡す強制執行についてだけ、ルール化しても、ほとんど何の意味もないでしょう・・・というのが私の判断。

戸籍制度を廃止し、離婚後も共同親権にし、DV法を刑事対応にし、加害者の脱暴力支援を導入し、面会交流を子の福祉に反さない限り法的に保障すること・・・

これだけやれば、離婚に関わる悲劇を減らせるのは確実です。でもねえ、当事者の幸福、人権の保障より、司法、行政など権力サイドの利権構造の維持を優先する社会構造ができ上がってるから、権力のトップを変える力が国民にないうちは、何も変わらんでしょね。残念ながら家族を巡る悲劇はこれからも続くでしょね・・・

 

今夜は、家族の困難に巻き込まれた子供の保育サポートでした。

家族にいろいろあっても、見守ってくれる大人たちが周囲に何人かいれば、子供の傷つきは少なくて済みます。親どうしの戦いを煽るのではなく、親を非難するのでもなく、子供に暖かい眼差しと適切な支援を提供しうる身近な人・・・の存在は貴重で重要・・・でもね、そんな支援を難しくするのがリボンキャンペーン・・・いろんな色があるけれどね。ほんと困ったことです。