日本家族再生センター

いごこちのいいシェルター暮らし・・ 

加害者にせよ被害者にせよ、私のところのシェルターを利用してくださる方には、できるだけ心地よい暮らしをしていただけるよう心がけています。いろんな方のシェルター体験をお聞きしますが、どこもあまりいいお話は聞きません。

DVから逃げているのだから贅沢を言うべきではないとか、ただなんだから我慢すべきだ、とか提供する側にはそれなりの言い分があるのかもしれません。けれど、傷つき不安と混乱の中にある方だからこそ、落ち着いて安心できる空間であるべきでしょう。

我慢したり、不安に苛まれたり、落ち着けなかったり、寂しい思いをしていたら、自分の判断や状況が正しいのか間違いだったのかもわからなくなるし、将来の選択も不安に満ちたものに感じられてしまいかねません。これでは対人不安もなくならないし自己信頼感も育たないでしょう。

人に大切にされ、安心感や満足感に満たされて、自分の望む状態を実感することで、自身の将来の選択肢についてしっかりと自己決定することが可能になります。

というわけで、私はシェルター利用者の方にはできるだけ自由に、心地よく過ごしてもらえるよう、私なりに心がけています。細かい規則も作らないし、料理は基本私が作るし、いろんな人との対話の機会を提供するようにしています。

とかなんとかで、最長利用の方は九ヶ月の男性。あと半年の方が二人、五ヶ月利用の母子と猫、など長期の利用の方も少なくありません。シェルター利用された方たちのその後も、そのほとんどがそれなりの幸せを掴んでおられます。

振り返った時に、回復のための心地よい時間としてシェルター暮らしを思い出していただけるような、そんなシェルターを維持していたいと思っています。もちろん、私は行政の補助も助成も受けていませんから、シェルターも無料というわけにはいきません。ショートの利用では一日三千円、十日を超える長期の場合は一日ニ千円の利用料をいただいています。もちろん食費込みです。

今までには利用料を踏み倒された方も何人かいるけれど、踏みたおしたら、後の私からの支援は得られなくなるし、損すると思うけれどね。

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