日本家族再生センター

私の愛した・愛さなかった女たち⑨

昔々・・スペースホラーシネマの傑作「エイリアン」で、男たちよりはるかに強い女としてエイリアンと戦う女性宇宙船スタッフを演じたのがシガニー・ウィーバー。彼女はエイリアンシリーズで何度もエイリアンと戦ってきた女を演じたけれど、ただ強くてタフなだけではなくて、子供を誰よりも大切に思う優しさも演じてた。映画コピーキャットでは、殺人鬼の恐怖と戦う知的な大学教授を演じた。

いわゆる「女らしさ」の魅力よりも知的・タフ・強さを演じる女としてはとても魅力的に感じる私。そう、私は賢い女が好きなんですよねぇ。もちろんタフでね。でもねぇ、現実に強くて賢い女ってなかなかいないし・・いてもそんな女はおバカなふりして賢さをひけらかすことはないしね。日本では賢い女といわれるとなにかとめんどくさいのは知ってるからね。

とはいえ、おバカなふりしてても私には賢い女の匂いは誤魔化せないと思うけれどね。けれど、実際に賢くて強い女・・しかも私好みの美しい女って・・まあ、そうそうおらんよね。とくに、いくら恋心があっても、ボロボロに崩壊しつつある身体の私を受け入れて、恋心を満たし合うなんて女・・いるわけないよなぁ(笑)嗚呼・・。

それにしてもおバカなふりをする賢い女・・の数よりも・・ほんとにバカな女の方が多いと思うのは私だけかなぁ。そんなバカ女ってなまじ自分が賢いと思い込んでるからタチが悪い。

昔々・・私が中学生の頃、掃除時間に庭そうじをしてた私に、ある日は一枚も枯葉を残すな徹底的にやれ・・と言ってたくせに機嫌がいい時は・・枯葉を数枚ほど残すのが風情があるのよ・・なんて言ってた・・・どっちやねん・・・そんな女教師がいた。ある日なんぞ、何かで私が彼女に楯突いたら、彼女私を平手でぶん殴ったからね。感情丸出しのバカ教師。ほんとこんな奴が教師なんて・・こまるわ・・そ、小丸っておばさん教師だったわ。

こんなバカな教師以外にも、いい人なんだけれど、バカな教師もいたなぁ。私が小学二年生の時に学生服着用ということになって、ミシンを使える母親は学生服らしきものを作ってくれた。その当日、登校してみるとみんなおんなじ学生服、私だけ色も形も違う学生服のようなもの。私はみんなにあれこれ言われるのではないかと、ビクビクして一日を過ごしたけれど、クラス仲間は誰一人私の服装を揶揄する人はいなかった。やれやれとホッとした一日の終わりに一人だけ、そのことを言った奴がいた。

クラス担任の若い堂垣内という女教師。その女「味沢君立ってみなさい、手作りでも立派な学生服です」と正論を述べた。七歳の私にはその正論が問題であることを言語化できずに、何かおかしいとうつむくしかなかったわ。そのおかしさを母に伝えたら母も多少は胸痛むだろうと、何も言わなかった。私が母にそのことを告げたのは30年も後、完全に時効になって笑い話にできる頃でした。今ならその女教師に言う言葉もあるけれどね「正論で人を傷つけるのは恥ずかしいね」と。「本当の優しさは正論を言うことではなく、黙って受け入れることだよ」と。

   

得体の知れない芋虫はセスジスズメ蛾の幼虫でした。