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日本家族再生センター

カウンセリング日記

虐待なくせというけれど・・・・踊らされてないかい?

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昨日厚労省データが報道されてた。虐待が過去最多なんだって。心理的虐待に親のDVを見せる面前DVが虐待に当たると判断されるようになったからとか言ってるし。虐待報道で通報が増えたから児相が対応せざるを得ないケースが増えてきたということもあるでしょう。実質的には虐待数が変わらなくても、取り巻く状況の変化で虐待(認知件数)が増えたということになります。

このあたり、先日の大学での講義でも話したことだけれど、実数とかその分析とかなされず、イメージだけで判断するのはとても危険。

少なくとも虐待事件数は60〜70年代がピークで今の4倍くらいの件数があり、虐待死事件はここ十年ほどは百人程度で推移してて、増加しているわけではない。虐待の増加というのはなんなのか、冷静に考えてほしいものです。そしてなぜ、厚労省がいまさらこんなことを発表するかということも。

歴史的に見ると、虐待の増減は経済の問題とリンクしてて、生活が困窮すること、地域の福祉機能が低下すること、医療や福祉のセーフネットから切り離され孤立した若者が増加すること、など社会の問題、ひいては政策の不備が虐待を招いていると言えなくもない。

この問題の本質に対しては経済や福祉の政策を改めなくてはならないけれど、それには現在の政権の持つ利権構造から見直さなくてはならないし、少なくとも財界べったりの保守政権、ましてや人権の意味も理解しない安倍政権はやるはずもない。

で、政権にとって都合いい状況にするために問題の本質から国民の目をそらし、虐待親の問題と問題をすり替え、そこを監視すればいいんだと、児相の強化を謳うことで、人権擁護のイメージを国民に刷り込む・・・。嗚呼狡猾。

虐待を本気でなくそうとするなら、労働時間の軽減、所得格差の解消、医療や福祉の充実、行政主導のリボンキャンペーンではなく、地域の民間の団体、個人のネットワークを充実させ、当事者の孤立を防ぐ親支援・育児支援を篤くすること・・・。

これらをせずに虐待親の監視のために予算を増やしても、支援のための支援の新たな利権構造となりかねません。でも、政権としてはこっちの方が簡単で美味しいよねえ。新たな利権構造は予算を通じた体制支配を強化できるし。

このあたりのことについて、国民の皆様何も知らないし知らされてもない。ほんとなめられてるし、踊らされてます。そんな国民の皆様にお願いしたいのは、リボンキャンペーンに乗せられて子育てする親を監視するのではなく、育児に困窮する家庭に暖かい眼差しとささやかな隣人の援助を提供してほしいということ。「赤ちゃん泣いてて大変やね、なんかできることあったらなんでも言ってね、ひとりで無理せんときや」の言葉をかけてあげてほしいということ。

 

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